カテゴリー: 久保弘毅

  • ハンドボール日本代表紹介 #16 宮川裕美(オムロン)

    宮川裕美
    宮川裕美

    #16 宮川裕美(オムロン)

    ・木綿のハンカチーフ
    東北で生まれ育った、見るからに純朴なGK。人呼んで「木綿のハンカチーフ」。名づけ親は、J SPORTSで解説を務める銘苅淳(北陸電力)。太田裕美の名曲に出てきそうな、都会の色に染まらない雰囲気が、宮川の持ち味である。GKは「変わり者が多いポジション」と言われるが、おそらく「突き抜けていい人」タイプなのかもしれない。同じ系統には飛田季実子(ソニーセミコンダクタ マニュファクチャリング)、高森妙子(イズミメイプルレッズGKコーチ)、田口舞(ザ・テラスホテルズ)らがいる。

    ゆっくりと時間をかけて、日本代表になった。オムロンはこういった「高卒の大器」を育てるのが上手い。6年間ぐらい下積みをしながら、藤間かおり(元オムロン、元日本代表)の我慢強いキーピングを見て学んだ。2017年の日本選手権決勝では、途中まで調子が上がらなかったが、終盤に好セーブ連発で勝負の節目を押さえた。当たらない日でも、大事なところだけかっさらっていくのは、オムロンの背番号1の仕事。勝田祥子GKコーチ、藤間がそうだったし、宮川もそういうGKになってきた。

    レジェンドの飛田とGK最後の一枠を争い、世界選手権のメンバーに滑り込んだ。出番は限られるだろうが、出たからには何か爪痕を残してほしい。オムロンでは「宮川が顔面でセーブすると勝つ」ジンクスがある。どっしりと腰を据えて、早動きしないで、最後までボールを見ている証拠とも言える。顔や目のケガには充分気をつけながらも、ここ一番でボールを恐れぬキーピングを。宮川の勇気が、熊本を盛り上げる。

    久保弘毅

  • ハンドボール日本代表紹介 #15 多田仁美(三重バイオレットアイリス)

    多田仁美
    多田仁美

    #15 多田仁美(三重バイオレットアイリス)

    ・ゴリゴリシスターズ!
     丈夫な体を持ち、馬車馬のように間を突破する。鍛え抜かれた太腿はパワーの証。ゴリゴリと間を割って、相手を弾き飛ばす。身体作りの意識の高い女子選手のユニット「ゴリゴリシスターズ」の長女は、自身のプレーと取り組みで、フィジカルの重要性を訴えかける。

     バックプレーヤー3ポジションどこでもプレーできるが、一番味が出るのは右バック(RB)に入った時。左利きの#4角南唯は教科書どおり、サイドラインに近いところに位置を取る。ワイドポジションでDFを広げ、ゴールに向かって一直線に間を割れるからだ。しかし右利きの多田は、センター(CB)にかなり近い位置を取る。カットインがゴールから遠ざかる形になるが、これはミケル・ハンセン(男子デンマーク代表)が右バックに入った時と同じ位置取り。利き手側のスペースが使えて、次の選択肢が増える。多田が「お兄ちゃん」と慕う、ゴリゴリボーイズの門山哲也(トヨタ車体)も、プレーオフで同じ位置取りをしていた。ハンセンや門山は理論的に位置取りを研究したが、多田は「野性の勘」で世界最先端のポジショニングを先取りしていた。

     肉弾戦を好む割にはDFが得意ではなく、右利きの右バックだと使いどころが限られてしまう。それでも短時間で流れを変えられるインパクトがある。印象的な活躍は、2年前の世界選手権決勝トーナメント1回戦のオランダ戦。予選リーグで絶不調だった多田を、ウルリック・キルケリー監督はオランダとの接戦の後半に投入した。すると多田の不思議な位置取りに惑わされたか、オランダのDFが混乱し、多田の2得点で延長戦となった。多田を起用したキルケリー監督の直感も凄かったし、結果を残した多田も見事だった。今回もインパクトプレーヤーとして、理屈を超越した活躍に期待。

    久保弘毅

  • ハンドボール日本代表紹介 #18 田邉夕貴(北國銀行)

    田邉夕貴
    田邉夕貴

    #18 田邉夕貴(北國銀行)

    ・語学堪能のトレーニングマニア
     ヒザのケガのリハビリ期間中に、トレーニングに目覚めた。体幹を鍛えるメニューやボールを使ったコーディネーショントレーニングなどをTwitterで発信。競技の垣根を超えた人気者になった。@Yuki24365950 もしくは #beeトレ で検索すれば、ハンドボールだけに限らず、他競技にも役立つメニューがたくさん出てくる。

     トレーニング以外にも語学ができるので、ウルリック・キルケリー監督が就任した2016年以降はパイプ役としても重宝されている。ハンガリーでのプレー経験があるから、英語の聞き取りはそれなりにできる。監督の英語での指示を噛み砕いて、周りに伝える。キルケリー監督体制で3年やってきて、選手全員の語学力が上がった。世界と戦ううえで、これは目に見えない大きな財産。キルケリー監督の用語集を作った藤田愛通訳の努力もあるが、田邉をはじめとする選手たちの意欲も素晴らしい。

     最大の武器は、2枚目を守れるDF力。大型サイド(LW)が左の2枚目を守ってくれるから、小柄なセンター(CB)を左の1枚目に置ける。速攻での展開力を重視するキルケリー監督の布陣では、田邉のような存在は欠かせない。田邉がいることで、攻守のバランスが整う。日本では点取り屋が過大評価されがちだが、こういう「攻守に穴のない存在」は、ハンドボールではとても大事。

     昨年のアジア選手権では、左サイドでの決定率が高かった。特に予選ラウンド最大のヤマと言われたカザフスタン戦では9/11の大活躍。GKの両手の間を打ち抜く「遠めの上」の精度が抜群に良かった。世界選手権でもこれに近い数字を残してくれたら、ヨーロッパの強豪相手にも勝てる。何度も言うが、おりひめジャパンの生命線は両サイドの決定率。ウイングの精度にかかっている。

    久保弘毅

  • ハンドボール日本代表紹介 #13 勝連智恵(オムロン)

    勝連智恵
    勝連智恵

    #13 勝連智恵(オムロン)

    ・とにかく勝負強い!
     数字で見ると、パッとしない。身長は160㎝に満たないし、シュート率は国内でもあまり高くない。「日本の標準的な左サイド(LW)」のスペックだが、数字に表れない勝負強さを持っている。ウルリック・キルケリー監督体制で最初のアジア選手権(2017年)では、準決勝の中国戦の後半28分に同点シュートを決めて、6点差を逆転する原動力になった。所属のオムロンでも、大事な場面で1本決めるだけでなく、予想もしないところでサイドからの回り込みを決めるなど、要所でいい働きを見せている。

    宣真高からオムロンに入ってすぐの段階で、当時の黄慶泳ヘッドコーチ(元日本代表監督)が「オリ(勝連のコートネーム)は何かを持っている」と、勝連を抜擢した。オムロンと女子日本代表を強くした黄監督の確かな目があったから、現在の勝連がある。雄弁なタイプではないが、戦術理解や試合の流れを読む力は一級品。1年前のアジア選手権では、途中出場から逆スピンシュートを決めて、熊本のファンを沸かせた。小さな体でも、度胸の良さはワールドクラス。

    黒髪で小柄で童顔。外国人が持っている「日本の女の子」のイメージと合致するせいか、国際映像だとベンチで喜ぶ勝連の姿がよく映る。年季を積んで、ベテランの域に達しようとしているが、ベンチでもコートでも全力を尽くす姿はいつまでも若々しい。おそらく今回の世界選手権でも「日本らしさの象徴」として、何度も映し出されるだろう。

    見てほしいのはもちろん、角度のないところからの逆スピンシュート。ワンバウンドしたボールが急激に角度を変えて、大きなGKを翻弄する。途中出場の1/1で、チームを落ち着かせてくれる選手。今大会はセンター(CB)に守備力のある#25大山真奈が入るのも、小柄な勝連にとって「追い風」になるだろう。

    久保弘毅

  • ハンドボール日本代表紹介 #12 板野陽(イズミメイプルレッズ)

    板野陽
    板野陽

    #12 板野陽(イズミメイプルレッズ)

    ・おりひめが誇る軟体動物
     とにかく体が柔らかい。柔軟体操をしている板野の姿を一度見たら、間違いなく衝撃を受ける。長い手足を広げて、ペタンと床に体を着ける。GKは柔軟性が必要なポジションだが、ここまで柔らかい選手はそうはいない。試合の直前でも、ゴール付近で入念なストレッチをする板野の姿がよく見られる。自他共に認める「軟体動物」の凄みを、試合前からその目で確かめてほしい。

     驚異的な柔軟性をキーピングにどう生かすか。ここ1年ほどで答えが明確になってきた。以前は、長い手足がぐにゃぐにゃと伸びて、「なんだか美しくないけど、よく止める」GKだった。たとえは悪いが、生ダコをボールにぶつけるような捕り方だった。それがアントニオ・パレツキGKコーチの指導で、柔らかすぎた体に一本芯が通った。まず、小刻みに足を動かすトラッキングのキレが違ってきた。早く、細かく、鋭く動けるから、すぐに次の場所に移動できる。早めの位置取りでシューターを見る時間を作ったら、ダイナミックにボールに飛びつく。体の軸がしっかりしているので、長い手足がスパッと伸びる。下のボールへのスライディングは「こんなに瞬発力のある子だったっけ!」と思うくらい、この1年で見違えるほど良くなった。国内でも安定した阻止率を残し、信頼度が高まった。

     正GKは#30亀谷さくらで決まりだが、第2GKの板野の出番も多くなりそう。亀谷が不発の日にサッと出てきて、長い手足でシュートを止めてくれたら、チームが落ち着く。世界選手権の水準レベルである「阻止率33%」を期待してもいい段階に達していると思われる。来年の東京五輪やその先を見据えて、今回の世界選手権を「ワールドクラスのGKになるための第一歩」と位置づけてくれたら。

    久保弘毅

  • ハンドボール日本代表紹介 #7 藤田明日香(ドイツ・ドルトムント)

    藤田明日香
    藤田明日香

    #7 藤田明日香(ドイツ・ドルトムント)

    ・右サイドを駆け抜けるバンビ
     海外で腕を磨く左利き。走る姿に躍動感があり、ポニーテールが風になびく。バンビのような愛らしいルックスで、隠れた人気者。ドイツでのプロ経験でたくましさを増している。たとえばアパートの電球が切れた時に、チームのスタッフやエージェントに相談するより前に、自分で電球を買いに行って、取りつける。当たり前のことだけど、海外で言葉も通じない状況だとちょっと面倒なことを、自分でできるようになったという。こういう積み重ねが、人を強くしていく。

     選手としても、大型のGKに対する免疫を、この2年ほどでつけてきた。ただ、日本代表では結果を残せていない。1年前のアジア選手権では調子が上がらず、大会途中でベンチアウトになった。今年6月の日韓戦でも1/3と冴えなかった。右サイド(RW)は#20秋山なつみがいて、ケガから復帰した#21池原綾香もいるが、藤田も含めた3人のうち、誰か1人は当たっていないと苦しい。7人攻撃を含めて、右サイドが余る状況が多くなるので、最低でも2/3ぐらいの確率で決めてもらわないと、欧州勢を相手に勝機を見いだせない。ギリギリで復帰した池原は状態を見ての起用になるだろうから、大会序盤は藤田と秋山のシュート率がカギを握りそう。

     期待することは、とにかくサイドシュートを決めること。得意の速攻で波に乗れたら、セットOFでも落ち着いて決められるはず。以前はDFに難ありのイメージだったが、ドイツでもまれて強くなっていることを期待したい。できることの幅は広くはないが、右のサイドライン際を駆け抜ける姿は間違いなく絵になる。フィニッシャーの役割をまっとうして、日本代表に勢いをもたらしてほしい。

    久保弘毅

  • ハンドボール日本代表紹介 #6 石井優花(オムロン)

    #6 

    石井優花
    石井優花
    (オムロン)

    ・度胸満点。国際大会に強い!
     センター(CB)のバックアップでメンバー入り。不動のゲームメイカーだった#9横嶋彩が負傷したため、代わりにメンバーに食い込んだ。1年前の熊本でのアジア選手権にも出場し、途中出場で強烈なインパクトを残している。クイックスタートを仕掛けて、相手のDFがまばらになった瞬間、間からミドルシュートを打ち込み、得点を挙げた。リスタートの笛が鳴ってからわずか数秒でのシュート。あの場面で打てること自体、肝が据わっているし、決め切るシュート力も素晴らしい。アジア選手権では「大会で最も成長したのは石井」と言われていた。

     所属のオムロンでは、絶対的な司令塔になるべく修行中。現役時代にポストの使い方が上手かった水野裕紀監督のもとで、得意の2対2を磨いている。カットインよりも、ポストをにらみながらのミドルシュートが得意。東京女子体育大時代は、積極的にミドルを放っていた。あの思い切りの良さがなかなか出ないで苦しんでいたが、国際大会だといい意味でのイケイケ感が出てくる。「隙あらば打つ」スタイルなので「海外向き」なのかもしれない。

     ゲームの組み立てよりも、短時間での「インパクトプレーヤー」としての役割に期待したい選手。粘り強いボール回しを覚えるのはこれから。今は「前があいたら打つ」ぐらいで充分かもしれない。攻撃が停滞した時に石井を入れて、速い展開から相手を崩して1点を奪う。そんな流れに持っていけたら。ゲームの起承転結を考えるのは#7大山真奈や#81石立真悠子に任せて、5分間に良さを凝縮させれば、いいアクセントになりそう。

    久保弘毅

  • ハンドボール日本代表紹介 #5 塩田沙代(北國銀行)

    #5 

    塩田沙代
    塩田沙代
    (北國銀行)

    ・そろばん少女、日本代表になる
     珠算7段。暗算7段。そろばんをやるつもりで高松商業に入ったのに、背が高いからハンドボール部に誘われ、ついには日本代表に定着するまでになった。最近は小学生からハンドボールをする子が増えたが、高校から始めて日本代表になれる「一発逆転」があるから、ハンドボールは面白い。

     日本代表では主にDF要員。6:0DFの2枚目、3枚目の両方で貢献してくれる。2枚目に塩田が入ると、サイズ感が増し、運動量でも期待できる。3枚目なら枝(両手)でシュートコースを消して、GKと連携する。相手の突進を正面から受け止め、オフェンスファウルを誘うのも得意技のひとつ。体を張ったプレーが持ち味だったが、近年はパスカットにも磨きがかかり、パスコースに長い手を伸ばして、速攻に転じるシーンが増えてきた。「当たる」と「奪う」の切り替えが絶妙。

     DFの人のイメージが強かったが、コンディションが良くなった最近は、OFでも頑張っている。右バック(RB)からこじゃれたステップシュートを打つなど、意表をつく得点が増えてきた。目が大きいからか、以前はシュートの時に悲しそうな表情に見えたが、着実に経験を重ねて、今ではゴールを見据える目に強さが宿るようになった。本当に強くなったと思う。

     DFのバックアップとして、2枚目、3枚目の両方で、主力の負担を軽減してほしい。できれば、パスカットからの速攻が1本あれば、チームも盛り上がる。ベンチに近い側のポジションに入り、そつなく守って、試合を落ち着かせる。ハンドボール歴も15年になったベテランの働きに期待。

    久保弘毅

  • ハンドボール日本代表紹介#4 角南唯(北國銀行)

    角南唯
    角南唯

    ・しなやかな姉
     角南姉妹の姉は、しなやかな左利き。正しい位置取りからDFを広げて、右バック(RB)から真っすぐゴールに切れ込む。少しの隙間でもするすると抜けて、フィニッシュまで持ち込める。「位置取りにはこだわっています」と言うように、サイドラインいっぱいに立つポジショニングが生命線。ストレートにゴールを狙えて、なおかつ右サイド(RW)へのパスも邪魔されない。左利きの右バックのお手本とも言うべき、「位置取りで世界に勝つ」選手だ。

     カットインの素晴らしさはワールドクラス。ただ、ステップシュートやミドルシュートは少々弱い。昨季は1年間デンマークでプレーしたが、9mから打ち切れない弱さもあり、出場時間を増やせなかった。日本代表ではそのあたりを#36中山佳穂と役割分担できれば、問題ないだろう。カットインが得意で、ポストが見えている角南(唯)。角度のあるロングシュートが打てる中山。この2人の左利きがそれぞれに良さを発揮すれば、日本の得点力は大幅にアップする。

     ソフトなイメージがある選手だが、DFでは想像以上にハードワークする。特にオープンDFになった時に、足を使って広いスペースをカバーする。相手のエースと対峙するポジションなので、角南(唯)の運動量は勝敗を分けるポイントのひとつになる。しつこく足でついていき、時には反対側まで守りにいくことも。

     期待したいのは、RW#21池原綾香とのコンビネーション。2年前の世界選手権は、角南(唯)のアシストがあって、池原のシュート決定率が8割を超えた。今回は池原のコンディション次第だが、一緒にコートに立てば、阿吽の呼吸で得点機を作り出す。池原から角南(唯)に戻すスカイプレーも見せ場のひとつ。

    久保弘毅

  • ハンドボール日本代表紹介#3 角南果帆(ソニーセミコンダクタ マニュファクチャリング)

    角南果帆
    角南果帆

    ・賢い妹
     角南姉妹の妹は、ライン際でのクレバーな動きが信条。バックプレーヤーと2対2をしながら、裏で攻撃を組み立てる。味方にスペースを作るためにスクリーンをかけたり、対角からのポストパスをもらったり、理にかなった動きで得点に絡む。スクリーンをかけていたかと思いきや、パッと離れてDFを置き去りにして、ノーマークになるのも上手。

     日本代表のウルリック・キルケリーは7人攻撃を多用するが、7人攻撃が高確率で決まるのは、角南(果)と#28永田しおりの2人のポスト(PV)がしっかりしているから。重さで勝負する永田(し)がくさびになり、機動力で勝負する角南(果)が動き出し、局所の2対1を作り出す。いわゆるプラス1(数的優位)を作ることにかけては、国内随一のポストプレーヤーと言っていい。

     メンバーの配置の関係で、代表ではDFに出る機会があまり多くないが、守備力も素晴らしい。特にオープンDF(上と下を分ける3:3DFのような形)の時には、前でいい仕事をする。セットOFからの戻りでは、相手の速攻のパス出しを遅らせる。記録に残らない細かい部分で、チームに足りないものを提供してくれる。こういう選手がいてくれると、非常に助かる。

     期待したいプレーは、セットOFでの黒子になる動き。大きい6:0DFとやり合うだけでなく、スペースにサッと入ってきて、フィニッシュに持ち込めるか。世界で通用する得点力があった小さなポスト・横嶋かおる(元北國銀行)のような、いつの間にかフリーになる動きに憧れ、腕を磨いてきた。横嶋(か)にはない「がめる(勝ちの位置を取る)」プレーもできる。変幻自在なポストプレーが、今年も熊本で見られるか。

    久保弘毅