ハンドボール ゴールキーパー
ハンドボールのゴールキーパーは、とても怖いポジションですです。
ハンドボールのシュートはプロの試合では100キロを超えることもあります。プロテクターなどの防具なしに、向かってくるボールに立ち向かいます。
攻撃の選手は6メートルラインの内側にジャンプして入ってくることが認められており、空中からシュートしてくることもあります。
ゴールキーパーにはシュートを怖がらない勇気が必要です。
ゴールキーパーは守備の際、味方の一番後ろから状況を見守っているので、味方の守備に指示を出してあげる必要があります。
つまり、味方の選手を動かす力(いうなればリーダーシップ)が必要です。
シュートを止めたあとは速攻のためにすでに動き出している選手に向けて確実なパスを出す技術や視野の広さも必要です。
さらに、飛んできたボールに反応する動体視力や反応速度も必要です。
柔軟性も必要になります。これは、足元に飛んできたボールは足で防ぐしかない(手を出していては間に合わない)のですが、ゴールの反対側まで足を伸ばすにはそれなりの柔軟性が必要だから、です。
このようにゴールキーパーはたくさんの能力が必要とされます。
その分、ハンドボールの試合では、ゴールキーパーの活躍に光があてられることもたくさんあります。中には枠内シュートの4割近くをとめる選手もいます。
試合をご覧になる際は、ぜひゴールキーパーの素晴らしいセーブも楽しんでください。
ハンドボールにはゴールキーパーというポジションがあります。
ゴールを守る最後の砦であり、他のポジションの選手とは異なり、6メートルラインの内側に入れることや、(足を含む)全身を使ってゴールを守れるという特別なポジションです。
一番運動神経の良い子をゴールキーパーにする、とおっしゃる指導者もおられることから、いかに重要なポジションであるかがご理解いただけるものと思います。
しかし、ゴールキーパーは過酷なポジションでもあります。
至近距離からシュートされる場合がありますが、それに全身で立ち向かわなければならない、勇気が必要とされます。
また、身体のどこにボールがくるか分からず、場合によっては顔面にシュートが(ボールが)ぶつかることもあります(ハンドボールのゴールキーパーは、野球のキャッチャーやアイスホッケーのゴールキーパーのように防具をつけていないのです)。
そのようなゴールキーパーはシュートを防げば、してやったりですし、失点すればがっかり、です。
しかし、同じ失点であっても、ゴールから離れた位置から放たれるミドル・ロングシュートを決められるとさらに悔しいものです。
また、ループシュート(ゴールキーパーの頭上を越えるふわっとしたシュート)を決められるのもまた悔しいものです。
逆にシュートを止めた場合でも、足元にきたシュートを止めた方がより、満足度が高い、というゴールキーパーもいます。
試合中に得点が入ったとき、またゴールキーパーがシュートを止めたとき、ぜひゴールキーパーの表情にもご注目下さい。

海外限定のゴールキーパー用品はこちらからどうぞ。
http://neckar.jp/fs/melis/c/handballkeeper
選手交代
団体競技はだいたいどれでも、試合中に選手交代ができますが、交代した選手が再び試合に出られるものと、そうでないものがあります。
一度選手交代してしまうともう試合には戻れない競技は、例えば、野球やサッカーが当てはまります。
これに対して、ハンドボールはバレーボールやバスケットボールと同じく、何度でも選手交代ができる(一度ベンチに退いた選手も再び試合に出てプレーできる)競技です。
選手の交代には審判の承認などは一切必要ありません。
センターライン(試合場の真ん中に引かれた線)から4.5メートルの場所で、交代してベンチに戻る選手がコートから出た後に、交代して試合でプレーする選手がコートに入る、これだけがルールです。
いなくなる選手がコートから出る前に代わりの選手がコートに足を踏み入れてしまうと反則になる、ということです。
一度に交代できる選手の数にも制限はありません。
試合中に交代できる選手の数にも制限はありません。
本当に自由に何度でも、好きなだけ、選手交代ができるのです。
またゴールキーパーも交代することができますし、ゴールキーパーがゴールキーパーではないポジションの選手として試合に出ることもできます。
ゴールキーパーのユニフォームは他の選手とは違う色にする必要がありますので、この場合には着替えが必要になる、ということになります。
選手の交代は、調子の悪い選手を交代させたり、疲れた選手を休ませることに使われます。
また、試合の流れを変えたい、十分なリードをしているので守備的な選手を増やしたいという目的で行われることもあります。
試合中、この場面でなんで選手交代がなされたのか、が分かってくると、より一層ハンドボールを楽しめるようになるのではないでしょうか。

ADIDAS HANDBALL STABIL TRIBE M
2016年ポーランドで開催される欧州男子ハンドボール選手権公式球
EHF EURO 2016
近年、いろいろな球技で使用されるボールが大きく進化しています。
ボールの進化は大きく、見た目の変化と、ボールそのものの変化があります。
ボールの見た目は、特に色の変化が顕著です。
バレーボールは従来は白であったものが現在では青と黄色のカラフルなボールに変わっています。
また、サッカーボールは従来、五角形と六角形のパネルで構成されていましたが、現在ではプロペラ状とローター状で構成されています。
ハンドボールのボールは一昔前のサッカーボールのように五角形と六角形のパネルで構成されています。
ボールメーカーとして有名なのは、日本のモルテンやミカサ、ヨーロッパのアディダス、ケンパ、ヒュンメル、セレクトなどです。ちなみにモルテンもミカサもどちらも広島の企業です。
学校の授業ではハンドボールをやったことがなくてもバレーボールをしたことがある、という人も多いと思います。
ハンドボールとバレーボールのボールは、パッと見がよく似ていますが、実際に持ってみるとだいぶ違うものです。
大きさは、ハンドボールの方が一回り小さくなっています。
しかし、違いを一番感じられるのはその重さです。ハンドボールのボールの方がバレーボールのボールの重さの約2倍あるのです。
バレーボールのボールは投げてもあまりスピードが出ませんが、ハンドボールのボールは投げてみると、重さの分だけ、結構なスピードが出ます。
なお、サッカー等、男女で同じボールを使う競技もありますが、ハンドボールは、高校生以上の男子、小学生以下、その他(中学生男子と中学生以上の女子)で、使うボールが分かれています。
3号球 58~60cm 425~475g 一般男子・大学男子・高校男子用
2号球 54~56cm 325~375g 一般女子・大学女子・高校女子・中学校用
1号球 49.5~50.5cm 255~280g 小学校用
0号球 46~47cm 200~220g 小学校低学年導入用
日本未入荷のハンドボールはこちらからご覧頂けます。
http://neckar.jp/fs/melis/c/handball_ball
全日本学生ハンドボール選手権大会
学生のハンドボール日本一を決める大会、それが高松宮杯全日本ハンドボール選手権大会です。
2015年の大会では、男子が第58回、女子が第51回と、日本ハンドボールリーグよりも歴史のある大会です。
出場できるのは、各地区のリーグ戦上位チームやインカレの出場権獲得チーム等で、各地区の学生連盟が推薦することになっています。
今年は男子も女子も32大学が出場しました。
出場校を見ていて、何よりも目を引くのが、日本体育大学、筑波大学(いずれも男子)と、日本体育大学、東京女子体育大学(女子)の男女各2校です。
男子の2校は連続58回出場、58回目の出場です。今回が第58回大会ですので、いわずもがな、初開催からずっと今まで毎年で続けていることになります。
女子の日本体育大学、東京女子体育大学も同様で、51回連続51回目の出場で今回が第51回大会となっています。
今年の大会は、北海道の函館で11月7日(土)から11日(水)にかけて行われました。
会場は今年8月にオープンしたばかりの函館アリーナでした。
若い選手たちの中から、明日の日本ハンドボール界を担う、スター選手が出てくるのが楽しみです。

ハンドボールドイツ代表
中東の笛
日本メディアでハンドボールがもっとも大きく報道されたのは、2007年に行われた北京オリンピックの予選であると言われています。
このときに有名になった言葉が「中東の笛」です。
中東の笛とは、審判が自国に有利な判定を行うことを意味していますが、これが特にアラブ圏の中東諸国との試合で見られたことから名づけられました。
2007年のオリンピック予選では、クエートと韓国、クエートと日本のそれぞれの試合において、アラブ人(韓国戦がヨルダン人、日本戦がイラン人)が審判を務め、一方的にイランに有利な判定が相次ぎました。
これらの試合においては当初は第三国(ドイツ人)の審判が試合を裁くことになっていたところ、直前に審判が交代になったことも問題視されています。
ことハンドボールについては、特にアジアでのハンドボールに対して、中東の国々が大きな資金援助をしている実態があります。
そのため、アジアハンドボール連盟が中東諸国の意向を汲んで試合結果までも左右していることが起こっているのです。
2007年のオリンピック予選については、国際ハンドボール連盟がこの中東の笛の存在を認め、予選がやり直される事態になったため、日本国内でも大きく報道されました。
スポーツは公平な条件で試合しなければやっている選手も、見ている人も楽しくありません。その結果は、ファンが離れ、競技の衰退にしかならないのではないでしょうか。
今後、このような問題が再発しないよう祈らずにはいられません。

本文と写真は関係ありません。
覚えておきたい3つの数字、「6」「7」「9」
ハンドボールのルールの中で覚えておきたい3つの数字があります。
いずれもゴールからの距離なのですが、6メートル、7メートル、9メートルの3つです。
まず6メートル。守備側のゴール前6メートルについては、攻撃側の選手が入れない場所になっています。
ただし、空中でプレーすることは認められています。そのためジャンプして空中からシュートすることも、パスすることも許されます。
この6メートルについてはコートの中で、ゴール前に半円が書かれているため、すぐに見分けることができます。
そして、この6メートルのラインの外側に書かれた半円(といってもコートの脇の線で途切れていますが)が9メートルのラインです。
この9メートルのラインは、反則があった場合にフリースローが行われる場所で、フリースローの際は攻撃側の選手がこの内側に入ることができません。
そして守備側の選手はボールから3メートル離れる必要があります。これは6メートルラインの上にいるしかない、ということです。
このように同じフリースローと言っても、バスケットボールとはだいぶ意味合いが違っているのです。
最後に7メートルですが、こちらも反則があった場合に使います。
6メートルと9メートルのラインの中(6メートルライン寄り)に短い横線が引いてありますが、これが7メートルを示すものです。
相手が反則した場合、9メートルラインからのフリースローが行われるケースと、7メートルからのスローが行われるケース、その違いは、反則がなければ得点したであろうという場合がより近い7メートルラインから始まる、という違いです。
しかしこの二つは距離が異なるだけではありません。
7メートルラインから試合が始まるときには、守備側の選手がその地点から3メートル以上離れる必要があります。つまり、ゴールとの間にはキーパーしかいない状態になる、ということで得点のチャンスがぐっと高まるのです。
試合の解説を聞いていると7メートルや9メートルという言葉が頻繁に出てきますので、ぜひ覚えておきたいですね。
日本ハンドボールリーグ機構は、日本の最高峰のハンドボールリーグを運営している団体です。
11月14日に開幕を控えた男子リーグの記者会見を11月2日に行いました。
その中で注目すべき発表が二つ行われています。
その一つが、アンバサダーとして、NGT48のキャプテンでもある北原里英さんが選ばれたことです。
北原さんは実際にハンドボール経験者でもあり、今後のイベントやポスターでその姿を見ることが増えそうです(14日の開幕戦で東京の墨田区体育館にも来場される予定です)。
そしてもう一つが、「JHL Challenge 50」というアクションプランが示されたことです。
JHLはJapan Handball League(日本ハンドボールリーグ)の略ですが、こちらのリーグは今年が40周年、10年後の2025年には50周年を迎えます。
その来る50周年に向けて様々な取組を行っていく、その目標としてJHL Challenge 50は発表されています。
このJHL Challenge 50の内容ですが、具体的な目標が大きく2つ、示されています。
その1つが、ハンドボールという競技の普及を目指すものです。
1部リーグのチーム数を男女合計で20チームとすること(現在は男子9、女子7の16チームです)や、現在はなくなってしまっている2部リーグを創設することなどが、目標として表明されています。
チーム数が増えることにより、東京や大阪といった大都市に本拠を置くチームができることも理想として考えられています。
そしてもう1つが競技の質を上げるための取り組みです。
こちらは具体的には指導者(コーチ)の資格制度の導入が検討されているほか、外国人選手枠(現在は1試合で2名、コート上には1名という制限があります)の撤廃についても検討されているようです。
どんどん変わっていくハンドボール、これからがますます楽しみです。
ハンドボール ブンデスリーガ ラインネッカーレーヴェン

日本のハンドボールの最高峰は、JHLこと、日本ハンドボールリーグ(Japan Handball League)です。
今年、2015-2016シーズンは第40回の記念大会となります。
第40回の参加チームは男子が9チーム、女子が7チームです。
どちらも全チームと各2回ずつ戦うリーグ戦になりますが、リーグ戦の上位4チームがプレーオフのトーナメントを戦い、トーナメントで勝ち残ったチームが優勝となります(トーナメントは1位と4位、2位と3位で戦い、さらにそれぞれの勝者が戦うことになります)。
試合数の多い、男子の開幕が早く、こちらは11月14日(土)からです。
一方の女子は年が明けた1月9日(土)が開幕となります。
そして、途中で世界選手権等にからむ中断をはさみつつも、どちらも3月にはリーグ戦が終了、プレーオフが3月26日(土)、27日(日)の二日間で行われることになっています。
既にプレーオフまでの全てのスケジュール(日程と開催場所、対戦相手)は発表されています。
ところで、これらの試合、観戦するためにはどうしたらいいのでしょうか。
一つは場所を調べて、行ってみる方法があります。チケットはだいたい1,000円から2,000円です。
実際の会場の熱気を感じていただくためには会場に足を運んでいただくのが一番であることは言うまでもありません。
もう一つはテレビやネット等の映像で観戦する方法です。
今のところ、テレビでの中継は未定ですが、恐らく放送されないと思っていた方がよいでしょう。
Ustreamでネット配信を行っているチームもあり、ネットで観戦することができることもあります。
海外モデルのハンドボールシューズを履いている選手も多数いるので、そのあたりもチェックしてみてください!
melisは三重バイオレットアイリスとサプライヤー契約締結し、ハンドボールシューズなどを提供させて頂いています。
ハンドボールは手を使ってもいいサッカーと思っていれば、初めて試合を楽しむには十分です。
でも、ハンドボールとサッカーはもっと深いところでお互いに影響していることを知ると、ハンドボールファンもサッカーファンももっと楽しめるのではないかと思います。
ハンドボールとサッカーの意外な関係
そのハンドボールとサッカーの共通点は、ゴールにボールが入ると1点、というところです。
ゴールにボールを入れるための戦術は、サッカーよりもハンドボールが進んでいると言われることがあります。
例えば、近年のサッカーでは攻守の切り替えが非常に大事な要素になっています。
以 前は守備の選手は守備を担当し、攻撃は攻撃の選手に任せるのが一般的でしたが、現代サッカーではボールを奪われた瞬間に攻撃の選手が守備をする(プレスを かける)こと、あるいは攻撃の際に守備の選手が攻撃に参加すること(オーバーラップや、サイドバックの選手の攻撃参加)、はもはやどのチームでも行ってい る常識であると言えます。
そして、このような戦術はハンドボールの方が遥かに早くから取り入れてきた戦術なのです。
一方で、ハン ドボールがサッカーから取り入れている戦術もあります。近年のスペイン、リーガエスパニョーラのFCバルセロナ(通称バルサ)が流行らせたポゼッション サッカーは攻撃の際に、ボールを確実に保持しつつ、素早いパス回しから守備の隙を狙っていく戦術ですが、このような戦術がハンドボールでも見られるように なっています。
実はこのFCバルセロナ、サッカーチームと合わせて、ハンドボールのチームを持っています。そして、サッカーチームの監督や選手(有名なメッシも!)、ハンドボールの試合をよく観戦していることが知られています。
この先、ハンドボールと、サッカーともに、新しい戦術が生まれ、流行していくことになると思いますが、どちらが影響を受けたものなのか、を見てみるとより両方のスポーツが楽しめるようになるかもしれません。
ドイツより meine Lieblingssachen