#6 (オムロン)
・度胸満点。国際大会に強い!
センター(CB)のバックアップでメンバー入り。不動のゲームメイカーだった#9横嶋彩が負傷したため、代わりにメンバーに食い込んだ。1年前の熊本でのアジア選手権にも出場し、途中出場で強烈なインパクトを残している。クイックスタートを仕掛けて、相手のDFがまばらになった瞬間、間からミドルシュートを打ち込み、得点を挙げた。リスタートの笛が鳴ってからわずか数秒でのシュート。あの場面で打てること自体、肝が据わっているし、決め切るシュート力も素晴らしい。アジア選手権では「大会で最も成長したのは石井」と言われていた。
所属のオムロンでは、絶対的な司令塔になるべく修行中。現役時代にポストの使い方が上手かった水野裕紀監督のもとで、得意の2対2を磨いている。カットインよりも、ポストをにらみながらのミドルシュートが得意。東京女子体育大時代は、積極的にミドルを放っていた。あの思い切りの良さがなかなか出ないで苦しんでいたが、国際大会だといい意味でのイケイケ感が出てくる。「隙あらば打つ」スタイルなので「海外向き」なのかもしれない。
ゲームの組み立てよりも、短時間での「インパクトプレーヤー」としての役割に期待したい選手。粘り強いボール回しを覚えるのはこれから。今は「前があいたら打つ」ぐらいで充分かもしれない。攻撃が停滞した時に石井を入れて、速い展開から相手を崩して1点を奪う。そんな流れに持っていけたら。ゲームの起承転結を考えるのは#7大山真奈や#81石立真悠子に任せて、5分間に良さを凝縮させれば、いいアクセントになりそう。
久保弘毅