今週末はプレーオフ(ハンドボール)-3

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・女子第二試合、オムロン×ソニーセミコンダクタ

偉大なる左腕エース・藤井が抜けて、大黒柱の東濱もケガがち。今季のオムロンは大幅に若返り、苦戦続きでした。それでも黄慶泳ヘッドコーチの我慢強い起用が実を結び、エース候補の吉田が初の得点王になりました。この1年で攻撃のバリエーションが増え、相手との駆け引きも上達しました。今季のオムロンはよくも悪くも吉田が点を取らないと勝てないチーム。吉田のシュート精度が勝負のカギを握ります。

 

戦力的には苦しいながらも、GK藤間、東濱、永田、勝連と、勝ち方を知る選手がいるのがオムロンの強み。特に東濱がコートにいるだけで、チームの落ち着きが違ってきます。東濱を中心に守り勝つことができれば、2年ぶりの優勝も夢ではありません。昔からオムロンは、どこよりも守りを重視してきました。

 

対するソニーセミコンダクタですが、レギュラーシーズンは飛騨高山に星を落とすなど、いまいち乗り切れませんでした。しかし10月の国体では、日本代表組がいない中で控え組が奮起し、延長戦の末にオムロンを下して決勝まで勝ち進んでいます。特にルーキーの鈴木は国体でアピールして、レギュラーの座を勝ち取りました。2枚目が守れる左サイドで、1対1の強さもあり、なかなか面白い存在です。

 

ソニーは伝統的にスキルフルな選手が多いチームです。女子球界の生きる伝説・田中に代表されるように、小さくても巧い選手がボールを展開します。でもロングシュートが足りないので「巧いんだけど、シュートに持ち込めない」時間帯がどうしても出てきます。セットオフェンスをスムーズにするためには、大砲の活躍が必要不可欠。安倍、山野といったロングが打てる選手がはまれば、全体の得点も伸びるでしょう。

 

ロースコアの守り合いが予想されますが、守りではオムロンに一日の長があります。ただしソニーのGK飛田が勝負強さを発揮したら、試合はもつれるでしょう。いくつになっても向上心が衰えないベテランGKは、勝負どころで抜群の集中力を発揮します。

久保弘毅

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