カテゴリー: ハンドボール全般

  • ケンパ(Kempa)

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    ハンドボールは歴史を知らなくても楽しめますが、歴史を知っているとより深く楽しめます。
    そんなハンドボールの歴史に燦然と輝く英雄、それがベルンハルト・ケンパです。
    ケンパは1920年のドイツ生まれ、活躍した時代は日本でいうところの戦中から戦後にかけてです。

    ドイツ人でありながら(フランス人でもないのに)、ムッシュ・ハンドボールの異名を持つケンパ、その凄さは、プレーにケンパ・トリックと名付けられたものがあるほどです。
    ケンパ・トリックとはコートプレーヤー(つまりゴールキーパー以外)が空中しか入れない6メートルエリアにおいて、空中でパスを受けてシュートする、バスケットではアリウープに相当するようなプレーです。

    ドイツのUhlsport社が、このケンパの名前を冠して立ち上げたブランド、それがハンドボール専門ブランドの「Kempa」です。
    Uhlsport社はサッカーのゴールキーパー関連の商品(グローブなどなど)を製造・販売しているその世界では有名なブランドですが、Kempaもハンドボール界では世界的に有名なブランドです。
    立上げが2002年と割と最近であるにも関わらず、ドイツを初め多くのナショナルチーム(国の代表チーム)のオフィシャルスポンサーとなっています。

    一つ、ご注意いただきたいのは、Kempaの商品は外国人の足の形に合わせて作られているので、サイズ表示よりも小さく感じられることが日本人には多い、ということです。1.5cm程度大きめをオススメ致します。
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  • ハンドボールのシューズ

    ハンドボールをするのに必要なものに最低限必要なものは、コートとゴール、そしてボールです。
    でも、次に必要となり欲しくなるのは自分のシューズではないかと思います。

    ハンドボールのシューズを選ぶ際に、まず注意しなくてはならない点は、屋外用のものなのか、屋内用のものなのか、という点です。(学校の部活で必要となった場合には、まず屋外用のものも必要になると考えた方がいいと思います)。

    屋外用のものは、専門のものも売られているのですが、他のスポーツの靴を使うこともよくあります。(例えば、フットサル用とかですね。)
    その理由は何と言っても、一般のスポーツ用品店にハンドボール用の靴が売っていないからです。
    屋内用のものについては、屋外用に比べれば、まだ大型のスポーツ用品店なら、置いてある可能性が高いものと思います。
    そのため、他のスポーツの靴(例えばバスケシューズ等)が勧められることはほとんどありません。

    ハンドボールのシューズに求められる性能としては、ジャンプした際の着地の衝撃を和らげてくれるクッション性と、素早い方向転換の際に足元が滑られないためのグリップ性能です。
    このようなハンドボール用のシューズを製造しているメーカーとしてはアシックスとアディタスが有名です。

    ハンドボールのシューズは通販で購入することも可能です。
    お店と違って、多くの靴の中から、自分の予算に応じて、自分の好きなデザインのシューズを購入できることは通販の大きな魅力です。

    当店ではハンドボールシューズを豊富に取り揃え、さらに海外限定品のモデル、カラーばかり。ぜひお好みのシューズを見つけてください!
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  • ハンドボールはどこでやるのか?

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    屋内でプレーする子供たち

    テレビやネットの動画でハンドボールの試合を見ると、だいたい、体育館のような室内でプレーしている姿を見ます。
    これはバスケットボールやバレーボールと同じです。

    しかし、中学や高校の部活で学校にバスケやバレーがあって練習風景を見たことがあったり、学校の授業でこれらをプレーしたことがある、という人ならお分かりだと思うのですが、バスケもバレーも屋外でプレーされることがよくあります。
    特に部活の練習は、学校の体育館が狭く、多くの部活が体育館を利用するため、屋外でされることが多いようです。

    ハンドボールも屋外でプレーすることがあります。屋外でハンドボールがプレーされることは、なにも日本に限った話ではなく、多くの国で行われています。
    また、初めてオリンピックにハンドボールが登場したのが1936年のベルリンオリンピックなのですが、そのときも屋外競技として行われています。

    体育館等、室内でプレーするのと、屋外でプレーするのでは当然、条件が異なります。
    屋外では室内ほどボールが跳ねないためドリブルが難しくなりますし、校庭のような砂地では足が滑ることもあるかと思います。
    また、ハンドボールでは松やにや両面テープを使うことも多いのですが、当然、室外だとゴミ(例えば砂など)がついてしまう、ということもあります。
    室内なのか、屋外なのか、で使うハンドボールシューズにも違いが出てきます。

    もちろん、選手に人気なのは屋内です。
    試合の際には、普段使いたがっている屋内のコートが存分に使えているという喜びを(社会人の選手ではそんなことはないのかもしれませんが)、選手の皆さはが感じているのではないでしょうか。

  • ハンドボールの用具 松やにと両面テープ

    ハンドボールのボールを片手でつかんで振り回すには結構な握力が要求されます。
    一方でハンドボールにおいては、片手でボールをつかまないとできないプレーがいくつもあります。
    よく目にするところでは、シュートを打つぞと見せかけてパスをするプレーがありますが、シュートの体勢から手を止めた際に、しっかりとボールをつかめていないとボールが零れ落ちてしまうことになります。

    そのため、ハンドボールでは、手に松やにや両面テープをつけ、ボールを手にくっつかせる、ということが行われています。
    初めてみたときにはびっくりしましたが(反則なんじゃないの?と)、しばらく見ていると慣れてきて気にならなくなります。
    他のスポーツでも、例えば野球のピッチャーがロージンバックを握っており、あれと同じようなことです。

    松やにも両面テープも、実際に使ってみると、単にボールが手にくっつけばいい、というものではないことがわかります。
    極端な話、シュートしてもボールが飛ばなくなるわけですから(そのまま地面にぼとっと落ちる、ということも起こります)。

    しばらく使っている(プレーしていると)とちょうどよいくっつき具合が分かるようになります。
    もちろん、ちょうどよい、はその人の感覚にもよります。そのため、試合を見ていると頻繁に松やにを塗る選手(両面テープは試合中、コートからでないとどうしようもありませんので)が見られたりします。

    そんなところに注目してみるのも、ハンドボールの楽しみ方の一つだと思いますので、ぜひボールを持っていない選手の動きにも注目していただきたいものです。

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  • ハンドボールとカタール

    ハンドボールの男子オリンピック予選はカタールで行われます。
    カタールと言えば、今年初めに行われた(場所もカタールです)世界選手権において
    銀メダルに輝いたチーム、しかも決勝戦のフランス戦では接戦で、もう少しで世界一に輝いていたかもしれないチームです。

    そのカタール、なんとなく中東の国というイメージはあるものの、それ以上はよく分からないという方も多いのではないでしょうか。
    カタールはアラビア半島の東側にある半島に位置する国で、人口は200万人あまりです。
    しかしその200万人のうち、カタール国籍を持つ人は30万人に満たず、残りは外国からの労働者で成り立っています。

    石油や天然ガスと言った資源に恵まれ、オイルマネーとも呼ばれる巨額の資金を有する裕福な国の一つです。
    そして、カタールは今、スポーツに力を入れていることが知られています。
    その一つがサッカーのワールドカップの招地に成功したことで、2022年のサッカーワールドカップはカタールで開催されることが決まっています。

    ハンドボールにもとても力を入れており、それが冒頭に書かせていただいた世界2位、という結果に繋がっています。
    しかしカタールのハンドボールが強くなったのはここ最近のことです。
    人口30万人の国がどうして、あっという間にハンドボールで世界2位になれたのでしょうか?

    この秘密は、カタールチームの選手にはカタールに帰化した選手が大半、ということにあります。
    先の世界選手権では実に17名の選手中、カタール出身の選手はわずかに4人、残り13人は外国の選手です。

    その良し悪しは別にして、今、ハンドボール界でカタールが最も熱い地域の一つであることは間違いありません。
    日本とは同じアジア地区に属することもあり、今後もその動向が注目されます。

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    カタールハンドボール公式Twitter(@2015Handball)より転載

  • ハンドボールのゴールキーパーに求められるもの

    ハンドボール ゴールキーパー
    ハンドボール ゴールキーパー

    ハンドボールのゴールキーパーは、とても怖いポジションですです。
    ハンドボールのシュートはプロの試合では100キロを超えることもあります。プロテクターなどの防具なしに、向かってくるボールに立ち向かいます。
    攻撃の選手は6メートルラインの内側にジャンプして入ってくることが認められており、空中からシュートしてくることもあります。
    ゴールキーパーにはシュートを怖がらない勇気が必要です。

    ゴールキーパーは守備の際、味方の一番後ろから状況を見守っているので、味方の守備に指示を出してあげる必要があります。
    つまり、味方の選手を動かす力(いうなればリーダーシップ)が必要です。

    シュートを止めたあとは速攻のためにすでに動き出している選手に向けて確実なパスを出す技術や視野の広さも必要です。

    さらに、飛んできたボールに反応する動体視力や反応速度も必要です。
    柔軟性も必要になります。これは、足元に飛んできたボールは足で防ぐしかない(手を出していては間に合わない)のですが、ゴールの反対側まで足を伸ばすにはそれなりの柔軟性が必要だから、です。

    このようにゴールキーパーはたくさんの能力が必要とされます。
    その分、ハンドボールの試合では、ゴールキーパーの活躍に光があてられることもたくさんあります。中には枠内シュートの4割近くをとめる選手もいます。

    試合をご覧になる際は、ぜひゴールキーパーの素晴らしいセーブも楽しんでください。

  • ハンドボールのゴールキーパー

    ハンドボールにはゴールキーパーというポジションがあります。
    ゴールを守る最後の砦であり、他のポジションの選手とは異なり、6メートルラインの内側に入れることや、(足を含む)全身を使ってゴールを守れるという特別なポジションです。
    一番運動神経の良い子をゴールキーパーにする、とおっしゃる指導者もおられることから、いかに重要なポジションであるかがご理解いただけるものと思います。

    しかし、ゴールキーパーは過酷なポジションでもあります。
    至近距離からシュートされる場合がありますが、それに全身で立ち向かわなければならない、勇気が必要とされます。
    また、身体のどこにボールがくるか分からず、場合によっては顔面にシュートが(ボールが)ぶつかることもあります(ハンドボールのゴールキーパーは、野球のキャッチャーやアイスホッケーのゴールキーパーのように防具をつけていないのです)。

    そのようなゴールキーパーはシュートを防げば、してやったりですし、失点すればがっかり、です。
    しかし、同じ失点であっても、ゴールから離れた位置から放たれるミドル・ロングシュートを決められるとさらに悔しいものです。
    また、ループシュート(ゴールキーパーの頭上を越えるふわっとしたシュート)を決められるのもまた悔しいものです。
    逆にシュートを止めた場合でも、足元にきたシュートを止めた方がより、満足度が高い、というゴールキーパーもいます。

    試合中に得点が入ったとき、またゴールキーパーがシュートを止めたとき、ぜひゴールキーパーの表情にもご注目下さい。

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  • 中東の笛

    中東の笛

    日本メディアでハンドボールがもっとも大きく報道されたのは、2007年に行われた北京オリンピックの予選であると言われています。
    このときに有名になった言葉が「中東の笛」です。

    中東の笛とは、審判が自国に有利な判定を行うことを意味していますが、これが特にアラブ圏の中東諸国との試合で見られたことから名づけられました。
    2007年のオリンピック予選では、クエートと韓国、クエートと日本のそれぞれの試合において、アラブ人(韓国戦がヨルダン人、日本戦がイラン人)が審判を務め、一方的にイランに有利な判定が相次ぎました。
    これらの試合においては当初は第三国(ドイツ人)の審判が試合を裁くことになっていたところ、直前に審判が交代になったことも問題視されています。

    ことハンドボールについては、特にアジアでのハンドボールに対して、中東の国々が大きな資金援助をしている実態があります。
    そのため、アジアハンドボール連盟が中東諸国の意向を汲んで試合結果までも左右していることが起こっているのです。

    2007年のオリンピック予選については、国際ハンドボール連盟がこの中東の笛の存在を認め、予選がやり直される事態になったため、日本国内でも大きく報道されました。

    スポーツは公平な条件で試合しなければやっている選手も、見ている人も楽しくありません。その結果は、ファンが離れ、競技の衰退にしかならないのではないでしょうか。
    今後、このような問題が再発しないよう祈らずにはいられません。

     

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    本文と写真は関係ありません。

  • JHL Challenge 50

    日本ハンドボールリーグ機構は、日本の最高峰のハンドボールリーグを運営している団体です。
    11月14日に開幕を控えた男子リーグの記者会見を11月2日に行いました。

    その中で注目すべき発表が二つ行われています。
    その一つが、アンバサダーとして、NGT48のキャプテンでもある北原里英さんが選ばれたことです。
    北原さんは実際にハンドボール経験者でもあり、今後のイベントやポスターでその姿を見ることが増えそうです(14日の開幕戦で東京の墨田区体育館にも来場される予定です)。

    そしてもう一つが、「JHL Challenge 50」というアクションプランが示されたことです。
    JHLはJapan Handball League(日本ハンドボールリーグ)の略ですが、こちらのリーグは今年が40周年、10年後の2025年には50周年を迎えます。
    その来る50周年に向けて様々な取組を行っていく、その目標としてJHL Challenge 50は発表されています。

    このJHL Challenge 50の内容ですが、具体的な目標が大きく2つ、示されています。
    その1つが、ハンドボールという競技の普及を目指すものです。
    1部リーグのチーム数を男女合計で20チームとすること(現在は男子9、女子7の16チームです)や、現在はなくなってしまっている2部リーグを創設することなどが、目標として表明されています。
    チーム数が増えることにより、東京や大阪といった大都市に本拠を置くチームができることも理想として考えられています。

    そしてもう1つが競技の質を上げるための取り組みです。
    こちらは具体的には指導者(コーチ)の資格制度の導入が検討されているほか、外国人選手枠(現在は1試合で2名、コート上には1名という制限があります)の撤廃についても検討されているようです。

    どんどん変わっていくハンドボール、これからがますます楽しみです。

    ハンドボール ブンデスリーガ
    ハンドボール ブンデスリーガ ラインネッカーレーヴェン

     

  • 40年振りの快挙達成!!は・・・

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    2015年10月25日、ありひめジャパンことハンドボールの女子日本代表は40年振りのオリンピック出場(リオデジャネイロ五輪出場)を決めることができませんでした。

    ハンドボールでは、オリンピックに出場できる国が12ヶ国。
    開催国(リオの場合はブラジル)と各大陸の予選を勝ち抜いた国がまずは出場権を得られます。
    今回、日本が挑戦したのはアジア予選です。

    そのアジア予選は、日本で行われたのですが、参加したのは日本のほか、中国、ウズベキスタン、カザフスタン、韓国の5か国です。
    その5か国で総当たりのリーグ戦を行い、優勝したチームがオリンピックへの出場権を得られます。

    日本は初戦のウズベキスタンに51-17で圧勝。
    第2戦となる中国戦でも前半からリードを奪い、29-19で快勝しました。
    続く第3戦のカザフスタン戦は、序盤からリードしていましたが、ミスが重なり、後半は一時、逆転される場面もありました。
    しかし、試合終了間際、残り27秒のところで、勝ち越しのゴールを決め、24-23で競り勝ちます。

    そして迎えた最終、韓国戦。
    韓国もこの試合を全勝を迎え、勝った方がオリンピックに駒を進めることができる大一番でした。
    試合は序盤から韓国にリードされると、じりじりと引き離される展開に。そしてそのまま試合終了、結果は21-35の敗戦でした。
    あと一歩のところまで来ていたところ、残念な結果となりました。

    リオデジャネイロへの道はまだ閉じてしまったわけではありません。
    今年12月の世界選手権、来年3月の世界最終予選と、チャンスは残っています。

    いずれの大会も、強豪であるヨーロッパの国々が参加してくることから、相当に苦しい戦いが予想されています。
    また時間も残されています。
    選手の皆さんが万全のコンディションで、全力を尽くせるよう、そしていい結果がついてきてほしいものだと思っています。