ハンドボールのボールを片手でつかんで振り回すには結構な握力が要求されます。
一方でハンドボールにおいては、片手でボールをつかまないとできないプレーがいくつもあります。
よく目にするところでは、シュートを打つぞと見せかけてパスをするプレーがありますが、シュートの体勢から手を止めた際に、しっかりとボールをつかめていないとボールが零れ落ちてしまうことになります。
そのため、ハンドボールでは、手に松やにや両面テープをつけ、ボールを手にくっつかせる、ということが行われています。
初めてみたときにはびっくりしましたが(反則なんじゃないの?と)、しばらく見ていると慣れてきて気にならなくなります。
他のスポーツでも、例えば野球のピッチャーがロージンバックを握っており、あれと同じようなことです。
松やにも両面テープも、実際に使ってみると、単にボールが手にくっつけばいい、というものではないことがわかります。
極端な話、シュートしてもボールが飛ばなくなるわけですから(そのまま地面にぼとっと落ちる、ということも起こります)。
しばらく使っている(プレーしていると)とちょうどよいくっつき具合が分かるようになります。
もちろん、ちょうどよい、はその人の感覚にもよります。そのため、試合を見ていると頻繁に松やにを塗る選手(両面テープは試合中、コートからでないとどうしようもありませんので)が見られたりします。
そんなところに注目してみるのも、ハンドボールの楽しみ方の一つだと思いますので、ぜひボールを持っていない選手の動きにも注目していただきたいものです。