#11 堀川真奈(イズミメイプルレッズ)
・鉄壁のディフェンス
キャプテンの#24原希美が大会直前にヒザのケガで戦列を離れた。左バック(LB)の一番手で、DFの要でもある原の離脱は痛い。原クラスの得点力のある選手は、国内では川村杏奈(ソニーセミコンダクタ)ぐらいしか残っていない。それよりも真ん中のDFを補うために、堀川が追加で代表に選ばれた。
代表での実績は乏しいが、国内では有数のディフェンダー。イズミでは角屋里帆とともに3枚目を守る。イズミ(昨年度までの広島)が昨季レギュラーシーズンで2位になれたのは、堀川を含めた「鉄壁の4人」とGK板野陽がいたから。大きくても動けて力強い選手。代表でもDF要員、3枚目のバックアップでの期待がかかる。
代表レベルだと「当落線上の選手」だが、見方を変えれば「運が強い選手」とも言える。昨年のアジア選手権では、大会当初はメンバー外だったものの、#2永田美香のケガでベンチ入りのチャンスをつかみ、決勝の韓国戦ではいいプレーを見せた。その後はちょっとケガ続きで精彩を欠いたが、1年後にちゃっかり代表に戻ってきた。タイプ的には四天王寺高の後輩・永田(美)とかぶる。同じ大きくて走れるなら、若くてよりサイズのある永田(美)の方が有利かもしれない。しかし消耗しやすいポジションだけに、いつチャンスが巡ってくるか分からない。備えあれば憂いなし。大会中にいつの間にかベンチ入りして、ひっそりと活躍する可能性は大いにありうる。
ベンチ入りしたら、まずはDFで主力の休憩時間を作る。ついでに速攻を1本決めてくれたら、言うことなし。四天王寺高仕込みの脚力で、熊本を沸かせてほしい。日本代表でメイプルの仲間を求めていたGK板野との相乗効果にも期待。
久保弘毅