#14横嶋彩(北國銀行)
高岡向陵高―環太平洋大 26歳 162cm62kg 右利き センター・右バック
■どんな選手?/得点力のある司令塔。スピードに乗ったカットインや勝負強いミドルを軸に試合を組み立てる。国際試合ではなかなか点を取れずにベンチ外が多かったが、3月のリオ五輪世界最終予選でひと皮むけた姿を披露。トップスピードで切れ込んだり、ランニングシュートで得点を稼いだ。にぎやかなキャラクターで、日本代表の盛り上げ役。
■観賞ポイント/自分が点を取ることでリズムを作るタイプ。先発で試合の起承転結を描くよりは、途中出場でインパクトプレーヤーになった方がよさが出る。
■活躍の場/惜しまれながら引退した姉・横嶋かおる(元北國銀行)の「阿吽の呼吸」に助けられていたが、姉以外のポストとも合わせられるように。
久保弘毅
#13勝連智恵(オムロン)
宣真高 27歳 158cm53kg 右利き 左サイド
■どんな選手?/勝負強い左サイド。パッと見は「ただの小さい子」でも、なぜか勝負どころに絡んでくる不思議な嗅覚を持っている。オムロンが勝つ時は必ずと言っていいほど、勝連が節目で決めている。速攻で相手の息の根を止める1本だったり、セットOFが停滞していた時間帯に回り込んでミドルを決めたり、しっかりずらした状況で遠めのサイドシュートを決めるなど、ここ一番で玄人がうなる1点を取ってくる。
■観賞ポイント/数字には表われない勝負強さ。無形の力とも言うべき実戦力を見出したオムロンの黄慶泳ヘッドコーチの眼力も見事。
■活躍の場/国際大会だとサイズ不足ゆえに勝負強さを発揮できずにいる。大型GKに慣れるしかない。
久保弘毅
#12網谷涼子(ソニーセミコンダクタマニファクチャリング)
飛騨高山高―筑波大 25歳 173cm62kg 右利き GK
■どんな選手?/早い段階から「上手いGK」と言われてきた。手先の器用さが評価されていた反面、体の中心部を使えない動きを問題視する指導者もいた。しかしソニーに入ってからは体の使い方を大幅に改善し、構えがよくなった。カカト重心でお尻が垂れ気味だったのは遠い昔の話。今はつま先重心になり、プレーにも爆発力が出てきた。チャームポイントは太い眉。大先輩の飛田季実子同様、ちょっぴり古風な雰囲気でソニーのゴールを死守する。
■観賞ポイント/本当に姿勢がよくなった。へそよりも前に重心があるイメージを作って、カカト重心を改善した。
■活躍の場/姿勢がよくなったら、次は駆け引き。素直さだけでなく、GKらしいしたたかさを。
久保弘毅
#10渡部真綾(東海大)
小松市立高 18歳 170cm●kg 右利き 左バック・右バック
■どんな選手?/しなやか系フェイントで有名な小松市立高から、しなやかさと強さを兼ね備えたスーパーエースが誕生した。1対1の強さは超高校級で、東海大でも1年からエースになっている。ジャンプ力はそこまでではなくても、カットインの力感は国内有数。日韓定期戦では不慣れな右バックに入って不発だったが、ボールを触る機会が増えれば、得意の1対1で強烈なインパクトを残せるはず。
■観賞ポイント/身の詰まった下半身から繰り出すカットイン。左右両方に力強く抜けていく。
■活躍の場/ヒザに持病を抱えているので、まずは年間通してケガなくプレーできるように。あとは圧倒的な個人技を組織の中で使えるよう、戦術眼をさらに磨いて。
久保弘毅
#8永田美香(北國銀行)
四天王寺高 22歳 180cm74kg 右利き ポスト
■どんな選手?/北京五輪予選で活躍した谷口尚代(元北國銀行)以来の大型ポスト。高いところへのパスを片手でキャッチし、ダイナミックなポストシュートで得点に結びつける。守ってはワールドクラスのサイズを活かし、真ん中で壁になるだけでなく、トップDFでも動き回れる。今年のプレーオフ決勝では5:1DFのトップを務め、オムロンのロングシュートを邪魔していた。
■観賞ポイント/180cmの身長は日本の宝。それでいてバタバタしないから、攻守の切り替えで邪魔にならない。
■活躍の場/小さな名ポスト・横嶋かおる(元北國銀行)が引退して、次は永田の出番。北國銀行でも日本代表でも定位置確保が求められる。今年1年が勝負の年に。
久保弘毅
ドイツより meine Lieblingssachen