日本男子代表#13 笠原謙哉(トヨタ車体)
聖光学院高―東海大 28歳 196cm103kg 右利き ポスト・左バック・左サイド
■どんな選手?/時間をかけて、自分で自分を伸ばしてきた選手。196cmのサイズだけしかないような選手だったが、フィジカルを大事にするトヨタ車体に入り、地道な取り組みで急成長。日本の真ん中を守れる男になりつつある。どの競技でも大型選手が本格化するのは25歳を過ぎてから。指導する側だけでなく、本人の根気強さも必要になってくる。ディフェンスでの構えも、ジャンプシュートの姿勢も、大学時代と比べて格段によくなった。■観賞ポイント/知的好奇心旺盛なところ。他競技のトレーニングにも興味津々で、体の使い方、鍛え方をよく知っている。■活躍の場/本人も自覚しているが、世界で戦うにはまだまだ上半身が弱い。さらに上積みを。
久保弘毅
日本男子代表#12 木村昌丈(大崎電気)
藤代紫水高―日本体育大 26歳 184cm97kg 右利き GK
■どんな選手?/大崎電気が長年探し求めていた勝てる守護神。面の大きさを利用して、どっしり構えてサイドシュートを阻止。ロングシュートは枝を利用しながら巧みに止める。いい意味でふてぶてしく、大事な場面で頼りになる。3月のプレーオフでは2試合続けての大活躍で、納得のMVP。
■観賞ポイント/試合中にこまめに喋る姿。審判に判定基準を確認しながらディフェンスラインに指示を出し、問題点を修正できる。アジア選手権ではオルテガ監督からコミュニケーション能力を買われて、大会途中から出番を増やした。
■活躍の場/学生時代はたまにふてくされる場面があったが、今では後輩の面倒を見られるようになってきた。その調子で!
久保弘毅
日本男子代表#10 小室大地(大崎電気)
藤代紫水高―日本体育大 27歳 189cm 100kg 右利き ポスト
■どんな選手?/大きくて強くて器用なポスト。足は飛び抜けて速くないけど、飛び出しのタイミングがいいので、速攻では先頭を走る。シュートバリエーションも豊富で、駆け引きの道具は持っている。以前はせっかくノーマークになったのに、GKにドカーンと当ててしまうシュートが多かったが、近年は改善傾向にある。
■鑑賞ポイント/ライン際でノーマークになる動き。意外と動けるから、完全にフリーになってボールをもらうことが多い。
■活躍の場/優しい気持ちの裏返しなのか、たまに頭に血がのぼってしまうことがあります。ディフェンスで前のめりになりすぎたり、判定に激昂したり。いい人なのはわかっているので、感情のコントロールを。
久保弘毅
日本男子代表#9 森淳(大崎電気)
此花学院高―大阪体育大 29歳 190cm 100kg 右利き ポスト
■どんな選手?/サイズと運動能力に恵まれた大型ポスト。メキシコ人の父を持ち、「ぺレ」もしくは「ペレス」と呼ばれている。非常に人柄がよく、他チームの選手からも慕われている。唯一の弱点は持病のヒザ痛で、今年1月の直前合宿でリタイアし、アジア選手権ではベンチ入りできなかった。ヒザさえ万全であれば、実力、経験、人間性ともに、日本の真ん中を任せられるだけの人物。
■鑑賞ポイント/思いやりのある2対2。バックプレーヤーが気持ちよくプレーできるよう、黒子に徹する。それでいてポストシュートは高確率。
■活躍の場/よくも悪くもエゴを見せません。首脳陣や仲間からの信頼は十二分にあるので、プレーに主体性が出てくれば言うことなし。
久保弘毅
日本男子代表#8 渡部仁(トヨタ車体)
大分舞鶴高―日本大 26歳 183cm90kg 左利き 右サイド
■どんな選手?/世界のワタナビー。アジアの大会で活躍するたびに、現地のアナウンサーが「ワタナビー」と連呼していたため、ファンの間でこの呼び名が定着した。サイドの決定力が長年の課題だった日本代表で、大型GKを相手にここまで堂々と決め切れるサイドは過去に例がない。近め、遠め、ループを正確に打ち分け、最近は2枚目を守れるだけのフィジカルがつき、完成の域に近づいてきた。サイドから回り込んでのミドルも大きな武器。
■鑑賞ポイント/7割決めて当たり前。高確率なサイドシュート。
■活躍の場/今もっとも脂の乗っているサイドプレーヤーです。トヨタ車体から出向という形で、1年ぐらいヨーロッパでプレーしてもいいのでは?
ドイツより meine Lieblingssachen